好きなことを仕事にする。飽きる?辛い?楽しい?甘い?どうやって?

僕は音楽が好きで、それを仕事にしている。

好きなことを仕事にして生きている人間だ。

おそらく大多数の人からみれば、
羨ましいと思われるのだろう。

今日はそんな僕からみた、
「好きなことを仕事にするとはどういうことか?」
という点を語っていきたいと思う。

だいぶ夢のない内容だが、気になる人はチェックしてほしい。

好きなことを仕事にする。飽きる?辛い?楽しい?甘い?どうやって?

好きなことを仕事にするのは楽しい?

健康を表す画像

結論からいうと、特に楽しくはない。

そういうと、
「一度イヤな仕事でもやってみろ!」
という声が飛んできそうだが、
イヤでイヤでたまらない他業種の仕事ももちろん経験済みだ。

そもそも好きなこと以外の他の仕事がいかにしんどいかということと、
好きなことを仕事にした場合が楽しいかどうかということは別問題なので、
その指摘はまったく的はずれだ。

さて、僕はギターが好きで音楽のプロを目指したのだが、
プロになるということは、
ずーっとギターを弾いていればいいわけではないし、
楽しくない練習もしなくてはならない。

もちろん楽しい瞬間はあるのだが、そんなものはごく一部だ。

夢を壊すようだが、
好きなことを仕事にする=楽しい、
というのは絶対ではない。

好きなことなら頑張れる?

Rainbow Sky Nature Clouds Mountain  - Kor_el_ya / Pixabay

そういう側面はたしかにある。

だが好きでないことでも頑張れる人でないと、
結局は頑張れないだろうなあと思う。

というのもそもそも
「好きなこと」
という言葉が曖昧で、範囲が広すぎるのだ。

「好きなことの中の好きなこと」
ならば頑張れる人は多いが、
「好きなことの中のしち面倒臭えこと」
は中々頑張れない。

そしてその
「好きなことの中のしち面倒臭えこと」
は、
漠然とプロを目指している状況ではそんなに遭遇しない。
遭遇するのは
「好きなことの中の好きなこと」
が多いのだ。

ちなみに
「好きなことの中のしち面倒臭えこと」
は、
「嫌いなことの中のしち面倒臭えこと」
とほぼ同じ面倒くささだ。

好きなジャンルなのだから楽しめる、というのは幻想だ。

20キロのギターアンプも20キロのコンクリートも同じ重さなのだ。

好きなことを仕事にするのは楽ちん?

Flower Meadow Poppy Blossom Bloom  - SusanneEdele / Pixabay

まーったくそんなことはない。

必ずしも楽しいわけではないし、面倒くさいことも多い。

それに好きなことを仕事にしたい人は多く、
その好きなことというものは往々にしてかぶる。

競争相手が多いのだ。

その分、人がやりたがらないような努力も必要だ。

殊更しんどさを強調するつもりはないが、
楽ちんなんて思ったことは一度もない。

プロに近くほど、面倒くさいことも増える

プロ、つまり仕事に近くほど、用意しなくてはならないことが増える。

素人というのはいざ練習といっても、
楽しい練習しかしない。

音楽ならば好きな曲しか練習しない。

たまに「はばを広げよう」なーんて思って別ジャンルに挑戦しても、
中途半端にやめてしまう。

そのあたりを乗り越えられたとしても、所詮は好きなものの範囲だ。

飯を食うには、
まったく関係ないようなことも身に付けなくてはならなかったりする。

いやいや楽しいはず。だって夢のようだもん。

好きなことを仕事にできていいですね、とよくいわれる。

いやいや楽しいばかりではないですよ、といっても信じてもらえない。

だがこの気持ちはわかる。

前項まで、絶対楽しいわけじゃないと散々いってきた僕でさえ、
スポーツ選手なんかをみると、
「こんな楽しいことしてお金もらって、羨ましいなあ」
と思ってしまう。

もちろん頭ではそんなわけはないとわかっている。
自分がそうなのだから当然だ。
なのにそう思ってしまうのだ。
好きなことを仕事にしていない人からみれば、
なおのことそうみえるだろう。

好きなことをどうやって仕事にする?

あきらめない画像

結局は継続だ。

これに勝る方法はない。

じゃあみんな好きなことを仕事にできちゃうじゃん、って?

バカを言ってはいけない。

継続ほど難しいことなどない。

よく「努力さえすれば夢は叶うんですか?」
みたいな言葉を聞く。

努力さえって、それが1番難しいんだけど。

ちなみに継続といっても、
好きなことの中の好きなことだけを継続していればいいわけではない。

さすがにそれは、ここまで読んできてもらえばわかると思う。

継続し続けられる人は少ないので、そこをクリアできる人は、
プロレベルに到達できる可能性が高い。
少ないということは希少価値が高いのだ。

人間の基礎能力差などたかが知れている。

他の何人もができることは、修練すれば大抵到達可能だ。

好きなことを仕事にすると、幸せ?

叶えるべき未来の画像

僕は幸せだ。

今まで散々
「楽しくない」
だとか
「しんどい、めんどくさい」
なんてことを言ってきた。

だが好きなことを仕事にするということは、とても幸せだ。

心が折れそうな時、
「でも好きなことなんだ」
ということは、踏みとどまる最後の防波堤になりうる。

事実僕はなんどもその気持ちに助けられてきた。

じゃあなにが言いたかったのかというと、
好きなことを仕事にするのは、
人生バラ色で毎日楽しい〜、なんていう甘いことではない、
ということを言いたかったのだ。

まあもちろん幸せの定義は人によってそれぞれだ。

好きなことを仕事にしたあまり、家庭をかえりみず不幸になった、
という人もいるかもしれない。

もちろん、
好きなことを仕事にできなかったから不幸というわけでもない。

というか、
今は好きなことを仕事にしたい人が多すぎるなあ
という気がしている。

それだけが人生の正解ではないのだ。

好きで選んだわけではない仕事が、
かけがえのないものになることもある。

好きなことを仕事にしたせいで、
それが大嫌いになってしまうこともまたある。

どうか色んな角度から考えてみてほしいと思う。

こちらもおすすめ

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事