複楽器・並行楽器という言葉は僕が勝手に作った言葉だ。

なので他の場所で通じる言葉かどうかは知らない。が、その概念はある。

例えばギターが本職であるのなら、構造の似てる別の弦楽器も弾ける様になろう、ということだ。

サブ楽器といってもいいかもしれない。

今の時代ギターだけ弾けるギタリスト、というだけではプロとして食っていくのは中々難しい。

是非他の楽器も積極的に学んでみよう。

ギタリストが音楽でプロになりたいなら、並行楽器・複楽器を身につけよう

あなたがギタリストなら

あなたの専門がエレキであれアコギであれ、ギターは全てマスターしておくのが基本だ。

具体的にはエレキギター、スチール弦のフォークギター、ガット弦のガットギターだ。

この3つは遜色なく弾けるものとして話を進めていく。(フラメンコやクラシックなど、特殊なものをマスターしている必要はない)

なお別の楽器をナメてるわけでも軽んじているわけでもないので、各専門楽器の方はそこらへんご容赦願いたい。

ベース

ベーシストは嫌な顔をするが、ギタリストは絶対にベースを弾けるようにしておくべきだ。

というかギターの練習をしていれば、特に練習せずともベースが弾ける様になっているはず。

音列がギターの3456弦と同じだからだ。1・2弦が無くなっただけというほうがわかりやすいだろうか。

ともかく簡単なベースパターンと基本的なスラップ奏法くらいはできるようにしておこう。

アレンジの仕事などするなら、ベースを弾く機会は山ほどある。

複雑なベースフレーズを求められることはまずないので、それよりもノリをだせることに意識をおこう。

ギターの技術上達にも役にたつ。

ウクレレ

音の配列は、ギターの5フレットにカポをして、4弦が1オクターブ高い状態、という感じだ。

これで頭がこんがらがる人は、まだまだギターの習熟度が足りない。(これはベースにもいえる)

僕は始めて1週間でウクレレの先生になったが、ギターをやっていればそれほど応用がきく。

ぜひ触ってみるとよいだろう。

現在のポップスでは出番はちょっと少ないかもしれない。

バンジョー

バンジョーはポップスでもよく取り入れられる。

女性シンガーなんかはテイラースイフトの影響なのか、ちょくちょく取り入れたがるイメージだ。

イントロにいれるだけでカラーをつけられるので、弾けると結構出番がある。

バンジョーいれてみましたけどどうっすか?なんて聞くと喜ばれる時もあるのだ。

音列としては、1弦のチューニングが全音低いところが最初はしんどいかもしれない。

僕なんかは開き直って1弦は全音上げてギターと同じにしてしまっている。

デメリットとして、チューニングが生む開放弦を使った特殊な奏法は使えなくなるが、あくまで複楽器なのでそれでよいのだ。(専門家はめっちゃ怒ると思うけど)

ま、その辺は自己判断していただきたい。

それよりも難敵は右手だ。

バンジョーの3フィンガーは中々に難しい。

アコギで3フィンガーを鍛えているからと甘くみては痛い目にあう。

特に人差し指と中指に装着する「爪」が大変だ。

加えて5弦バンジョーを選んだ場合、その5弦がやっかいになるだろう。

ま、慣れるしかないので頑張ろう。

簡単なアルペジオができれば、結構な武器になる。

単音フレーズはペンタで弾いてればいい感じになるので大丈夫だと思う。

マンドリン

こいつもバンジョーと同様1弦(複弦含め)のチューニングが全音低い。

僕はバンジョーと違いこちらはギターと同じにはしていない。

テンションが高くて弦が切そうで怖いからだ^^;

ま、ほとんど単音フレーズで使うのでそんなに困らない。

コードを弾く時はその曲で使うコードを4つほどその場で覚えてしまえば、対応できる。

マンドリンで演奏する裏打ちは、音が抜けやすくアクセントになるので使いどころは結構ある。

結構難なく弾けるので、バンジョーより楽ちんだろう。だがバンジョーの方が需要は多い。

シタール

紹介しておいてなんだが、僕は弾けないし弾いたこともない。

ただ弾けると幅は広がるだろうなとは思うので、やってみるのもいいかもしれない。

なんか弦が多くて大変そうだし需要も謎なので、自己判断で。

ただこういうものは隙間産業的な側面もあるので、自らの希少価値を高められる可能性はある。

ヴァイオリン

これは勉強の意味でやってみるのもいいかもしれない。

演奏するという面では、完全に挫折したが、手を出してよかったと思っている。

なぜならストリングスを打ち込む機会がとても多いからだ。

オケに頼む場合も、少し触っているかどうかは大違いだ。

興味があるなら触ってみるといいだろう。

ドラム

これも触っておいた方がいい。簡単な8ビートと簡単なフィルで十分だ。

音楽で飯を食うなら、ドラムは死ぬほど打ち込むことになる。

現場でもドラマーへは頻繁に指示を出すことが多い。

2本の腕と足でできることとできないことを確認しておこう。

ピアノ、キーボード

実はギタリストには1番おすすめの複楽器。

ギタリストは和音を扱うくせに和音に弱い。

コードの感覚を鍛える意味でもピアノはやっておいたほうがよい。

打ち込みにも非常に役にたつ。

シンセサイザーの知識もつくだろう。

そして実は実演面でもメリットがある。

キーボディストの腕の本数が足りない時というのは結構多い。

そしてそういう時はだいたいギタリストはやることがない。

あなたがストリングスフレーズでも弾ければ、キーボディストはそのぶん他のことができサウンドはより完成されたものになる。

ギタリストがピアノを弾けることは、実は結構実用的だったりするので身につけて絶対に損はない。

ただし技術的には完全に0から始めなくてはならない。ギターで学んだスキルは理論以外は活かせないのだ。

そのためこの順番で記すことになったが、おすすめとしては非常に上位だ。

サックス

ギタリストのくせにサックスが吹けるなら、あなたはかなり目立つ人になれる。

だが完全に0から始めてプロとして実用的レベルに達するにはなかなか大変だ。

本業のギターの修練に影響がある場合もある。

もし過去にブラスバンド等で経験があるなら、考慮してよいだろう。

サックスに限らず全てのブラス系楽器も同様だ。

バグパイプ・ティンホイッスル

こちらも中々大変だ。

だがアイリッシュ・ケルト系のアレンジを提示できる人になれる。

バンジョーも弾けるならそちらも有用に使えるだろう。

ポップスとの融合性もよいので、実用的ともいえる。

が実用レベルに達するまでの敷居は少し高いかもしれない。

どんなもんかうかがいに、体験レッスンなんかに行ってみるのも1つの手だろう。

番外編・DAW

ところでDAWが使えないのなら、先にDAWの習得に精を出したほうがよい。

DTMはもはや必須の技術だ。

これは必ずやっておこう。

まとめ

他にも探せばたくさん有用な楽器はある。是非自分で探してみて欲しい。

ただ全部極めようとすると、全部ものにならないうえにギターの練習もおろそかになる場合もある。

まずは一つ、何か触ってみるとよいだろう。

今の時代、打ち込みで代用のきくものが多くある。

それはそれでわりきってしまってもよいのだ。

他の楽器を身に付けることで、きっとあなたの音楽力は高くなる。

ぜひ楽しんで伸ばしてもらいたい。

それでは、楽しい音楽ライフを!

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