
ギターの先生になりたい人、結構いるんじゃないだろうか?
僕は昔ギターの先生をやっていたので、
その経験からギターの講師とはどういうものか語っていきたいと思う。
目次
ギターの先生になりたい?ギター講師は楽しい?給料は?なり方は?
ギターをはじめて、どのくらいの年月でなれるのか?

一体何年くらいでギターの先生になれるんだろう?
そう考える人もいるだろうし、僕も過去考えたことがある。
ぶっちゃけ大体5年くらいやってれば先生にはなれる。
15才くらいにはじめて20才で先生を始めたツレは結構いた。
まあもちろんダラダラ5年続けている人と、
真剣にうちこんだ人では全然腕前が違うので、
一概に5年やってればなれるよ、とはいえない。
あとその5年程度のギター歴が、
ギターのインストラクターとして適切かどうかは別の話。
雇ってくれるところがある可能性がある、という話だ。
さてこの5年、長いと感じたか短いと感じたかは人それぞれだが、
短いと感じた人の方が多いんじゃないだろうか?
だってギター歴5年なんてその辺にゴロゴロいる。
でもね、なれるよなれちゃうよ、なるだけなら。
下手したら5年未満でもなれる可能性はある。
生徒のほとんどが初心者

基本的には生徒のほとんどが初心者。
触ったこともない人もいるし、
自分のギターを持っていない人なんかもいる。
(そういう人は教室で借りる)
んで、レッスンのほとんどが簡単なコードの練習。
もしくは簡単なメロの練習。
もしくは生徒がやりたい曲の練習、になる。
(残念ながら大抵弾けない)
ぶっちゃけCコードなんか、
僕が教えてもギター歴5年の人が教えてもほぼ一緒だ。
いや、むしろ初心者に近い分、
歴5年の人の方が気持ちが寄り添えるかもしれない。
そう、高度な技術などあまり要求されないのだ。
もちろん中にはめちゃ上手い子もいるけどね。
トーク力のほうがよっぽど重要
ギターなんてものは続けていれば勝手に上手くなる。
それよりも飽きさせない、
続けたくなるようなトーク力の方が重要だ。
なんだか怒られそうだが、
実際しっかりコミュニケーションが取れた方が、
確実に生徒はうまくなる。
先生が上手なことよりもトークスキルが高いことのほうが、
生徒にとってもいいのだ。
算数で考えてみよう。
コミュ症の東大教授とコミュ力の高い大学生、
九九を教えるのはどちらが上手いだろうか?
(東大教授の画期的な覚え方とかは、なし^^;)
Cコードの教え方は、
エリッククラプトンに教わっても僕に教わっても同じなのだ。
いや、日本語が喋れるので、僕の方がいいだろう。
さらに必要なセールストーク力
前項ではレッスンに必要なトーク力について触れた。
だがもっと大事なのは、純粋なトーク力だ。
セールストーク力といってもいい。
というのもあなたが先生になったら、
「無料体験レッスン」というものを行うことになるだろう。
これで生徒を獲得できるかが明暗を分ける。
どこかに所属する場合も個人でやる場合も、
ここで生徒を獲得できなければどうしようもない。
どこかに所属する場合は、獲得率をしっかり図られるので、
明確に数字で突きつけられることになるだろう。
無料なのは生徒の方であって、スクール側にはコストがかかっている。
あなたの人件費とスクールの維持費だ。
無料体験レッスンはただではないのだ。
そして無料体験レッスンで生徒を獲得することは、
あなたの収入にも関わってくる。
数十分の短い時間で生徒を魅了してゲットすることは、
絶対に必要なスキルなのだ。
とは言っても騙したり脅したりするわけでも、
宴会芸を披露して笑いをとらないといけないわけではない。
自分なんかが習っても本当にいいのかな?
なーんてビクビクしながら勇気をだして飛び込んでくる人が多い。
そういう人を、優しく安心させてあげればいいだろう。
収入は?

安い。
ギターの先生の収入ははっきりいって低い。
もちろん高名な講師は単価がまったく違う。
そういう人は収入が高いだろう。
だが街のギター講師の収入はしれている。
どこかの教室にギターの先生として所属しているとする。
1回のレッスンで生徒が支払う単価は、
4000円くらいが相場だろう。
そこから半分、もしくは3分の2は教室がとる。
生徒の方は学校があったり仕事があったりするので、
基本的には夕方から夜がレッスンタイムになる。
できて1日5〜6コマ。
しかも毎日全部の枠が埋まるほど生徒があふれているケースは稀だろう。
あなたの収入はいくらになるだろうか?
あまり高くないことはあきらかだろう。
もちろんこれはマンツーマンレッスンの場合なので、
グループレッスンなどを行う場合は変わってくるが、
そんなにたくさんグループをもつのも生徒数から考えると難しい。
ギターがめちゃくちゃ流行っている時代ではないのだ。
個人でやる場合は生徒が支払うお金は全額あなたのもとに入る。
だが生徒を獲得するのが難しい。
さらにスクールの設備、家賃、宣伝費などもかかってくる。
ネットレッスンという手もあるが、やはり生徒獲得が大変だ。
仕組みを考えれば、それほど収入が高くないことがわかると思う。
ギターの先生は、ギターの先生がやりたいの?

正直ギターの先生が最終目標という人は、少ないように思う。
少なくとも僕の友達や同僚は演奏で食べていきたい人が多かった。
その通過点としてやっているイメージの人が多かったな。
ただ高額な月謝をとってやっていけてるような講師はそうではないかもしれないし、ケースバイケース。
だが収入が低い場合が多いので、ずっと続けるのは難しい。
トラック制作や演奏業と並行して講師業をやり、トータルで稼いでいる人も多い。
その中で見入りのいいカテゴリーを見つけたら、そちらにシフトしていくのだ。
独立してスクールを立ち上げて経営側に回る人もいる。
ギターの先生といってもその内実は様々で、
あなたもなるつもりなら、
あなたなりの工夫がいるだろう。
楽か?

いやいや、結構疲れる。
表向きは講師と生徒という関係かに見えるが、
実際は生徒というのは完全にお客さんだ。
お客さんに一日中喋りまくるというのは、疲れるものだ。
飽きさせないように、
生徒の趣味も加味して教材も作らなければならない。
だがなかなか上手くなってくれないので、
同じようなレッスンになってしまうことも多い。
年齢層も幅広い。
いい人もいれば変な人もくる。
仕事なのだから仕方ない。
まあ気の合う学生やOLと世間話している時は楽だったかな。
レッスンしろよって感じだけど、話をするために通う人もいる。
顧客のニーズにあわせるのが正しいのだ。
やりがいは?
ギターの先生になろうと思うような人は、
結構真剣にギターにうちこんできたはずだ。
いや自分はいい加減で、、、なんて思う人も、
自分では気づかないだけで、
普通の人に比べればきっと真剣だったと思う。
そんな人は正直面食らうかもしれない。
あなたレベルで真剣に打ち込む生徒なんて
ほとんどいないからだ。
そしてそれが普通なのだ。
あくまで皆趣味の範囲で少し楽しみたいだけだ。
前回のレッスンから一度もギターを触っていません、
なんて人も多い。
宿題なんてだしてもやってこない。
もっと真剣に練習しろよ!
なんて言おうものなら生徒はすぐにいなくなってしまう。
もしあなたが
生徒をめちゃくちゃ上手にしてやろう
と思っていたら戸惑うことだろうと思う。
ではやりがいがないかというと、そうでもない。
少しずつでも上手になっていくのを見守るのは楽しいし、
生徒がレッスンを楽しんでくれると嬉しいものだ。
ささやかなやりがいみたいなものはある。
なり方は?
これはもう、募集しているところに手当たり次第申し込むしかない。
ヤマハや島村楽器などはしっかり試験があったりする。
そういう全国展開をしてないところも、受付けていたりする。
特に募集をかけていないところも、実は募集していたりするので、
ダメもとで聞いてみるのも手かと思う。
ちょうど人が抜けることになって困っているところとか、
急に講師に無断で辞められたスクールなんかもあるのだ。
あとは、講師兼事務員として募集しているところもある。
生徒の月謝管理なんかもやることになるが、
その分給料を払ってくれる場合もある。
説明を聞いてみるといい。
ま、行動が大事。
面接にこぎつけられたら、身なりと清潔さには気を使おう。
講師になりたい側はギターのうでに気が向きがちだが、
採用する方は
そんなことはそこそこでいいと思っている可能性が結構ある。
ていうか高い。
清潔感とか、話し方とかの方が100倍大事なのだ。
それはここまでをちゃんと読んでくれていればわかるはず。
身なりとかはこちらの記事を読んでほしい、きっと参考になる。
そして採用率は上がる!
清潔感、大事だよ!
専門学校の講師
これに関しては、今まで述べてきた「ギター講師」とは別物だ。
専門学校の講師は、演奏家や作曲家として実績がなければなるのは難しい。
専門学校側も、それを売りにして生徒を獲得するのだから、
ギターが上手いだけの人を採用することは少ないだろう。
ギャラも安くはないし、生徒もプロを目指して入ってくるわけなので、
ビシバシ教育していい。
そういった点を比べてみると、
今まで述べてきたものとは全く別物だということがわかるはずだ。
現役で演奏しているプロもたくさんいるので、
なりたければまず実績をつまなければならない。
枠自体もかなり少ないので、競争率もすさまじく高い。
おまけに生徒は年々減少している。
ここ一点を目指すのは難しいだろう。
まとめ
嘘偽りなく書いたので、随分夢のない内容になった。
ただ、先生になること自体はそれほど難しいことではない。
なりたくて仕方ない人には嬉しい情報だと思う。
記事内で触れたが、ギターの講師といっても形態は様々だ。
工夫次第で生計を立てることも可能だ。
やってみたい方は是非とびこんでみてほしい。
何事も実際にやってみなければ本当のところはわからないのだ。
それでは、最高のギターインストラクターになってほしい!
成功を祈る!